「去りゆく命 その先に」は、葬式にまつわるあれこれで気になったことを調べてみるコーナーです。

喪服の疑問をズバッと解決!
洋服の青山 フレスポジャングルパーク店の川東英二さんにお話しを聞きました。

洋服の青山 フレスポジャングルパーク店
上級店長 川東 英二さん

経営理念:
「より良いものをより安く、洋服の販売を通して社会に貢献する」

喪服と礼服の違い

礼服は、冠婚葬祭すべてに着用できますが、喪服は結婚式などの慶事には着用できません。
現在、多くの店舗では、礼服が販売されているようです。
礼服は、格式の高い順から、以下の3つに分けられます。

  • 正礼装
  • 準礼装
  • 略礼装

最近は、礼服というと、略礼装が一般的です。

価格帯で品質は変わるのか?

はい、変わります。
おおまかに言うと、「素材」「仕立て」が違います。
素材や仕立てが良いと、型くずれしにくく長持ちします。
また、男性の場合、「黒色の深み」も変わります。
黒色が深いほど、光沢が出るので高級感があり価格も高くなります。

弊社では、およそ5万円前後のものが多く購入されています。

喪服の買い替え時は?
<男性>

体型変化、型くずれ、生地のよれなどです。
中でも一番多いのは、体型変化での買い替えです。
現在は、ウエストの幅を広げることが可能なアジャスター付きのズボンで、ある程度の体型変化には対応できると思います。

<女性>

デザイン変化が主です。
何年かごとのデザインの変化で買い替えることが多いようです。

流行のデザインは?
<男性>

若い世代は、2つボタンのシングル(スタイリッシュデザイン)です。
シニア世代は、シングル、またはダブル(スタンダードデザイン)です。

<女性>

ワンピースのアンサンブルモデルが主流です。
コサージュなどの小物やアクセサリーを変えるだけで、卒業式などにも着用できます。

素材は?
<男性>

冬ものは、ウール100%がメインです。
仕立ての良さ、着心地の良さ、すべてにおいて抜群です。
夏ものは、通気性を良くするため、一部ポリエステル混紡の商品があります(ウール80%ポリエステル20%など)。他に、サマーウール100%もあります。

<女性>

夏もの、冬ものともに、ポリエステル100%がメインです。

年代ごとのおすすめは?
<男性>

20~30代は2つボタンのシングル(スタイリッシュデザイン)
30~50代は2つボタンのシングル(スタンダードデザイン)
50代~シニアはシングル、またはダブル(スタンダードデザイン)

※ただし、上記はあくまでも年代ごとに売れている商品の目安です。ご自身の好みや体型に合ったものを選ぶのが良いでしょう。また、地域によっては、シングルよりダブルを着用する習慣がある場合もありますので、周囲の方に話を聞いてみると良いでしょう。

<女性>

20~30代はフィット感のあるデザイン
30代後半はゆったりした感じのデザイン

※女性は、年代ごとの細かい区切りがありません。
ご自身の好みや体型に合ったものを選ばれると良いでしょう。

体型ごとのおすすめは?
自分のシルエットに合ったものを選びましょう。
わからないときは、購入予定店舗の店員に相談すると良いでしょう。
その他(アクセサリー、小物類について)?
<男女共通>

数珠(じゅず)
水晶や蝶貝、木製のものが一般的です。

袱紗(ふくさ)
不祝儀袋を、直接、胸ポケットに入れたり、手に持っていったりするのはタブーです。暗い色の袱紗(ふくさ)に包んでいきましょう。


<男性>

ネクタイ
喪服の黒味に合ったものを選びます。ジャガード(織り柄)のものが人気です。

ベルト
黒のピンバックルが正式です。カジュアル寄りの太めのものは避けましょう。

ハンカチ・靴下
ハンカチは白、靴下は黒無地のものにします。

カフス・タイピン
シルバー系でシンプルなものにします。真珠や蝶貝は付いていても構いません。


原則は、紐で結ぶタイプです。


<女性>

ネックレス・イヤリング
黒か白の真珠が一般的です。他に、オニキスや黒曜石、黒珊瑚などでも大丈夫です。凶事が重なるという意味で、2連、3連にするのは避けましょう。 また1連でもロングタイプは派手な印象になるのでやめましょう。

バッグ
黒色の小さめで、光沢のない布製やスエードなどの革製が一般的です。留め金具などが目立たないものを選びましょう。

靴・ストッキング
黒色で、光沢のない布製、表革、カーフ、スエードなどの素材のものにします。5cm程度のヒールのパンプスが一般的です。ストッキングは黒色が基本です。

メンテナンスは?

1回でも着用したら、クリーニングに出すことをお勧めします。クリーニング後は、カバーを外し、湿気を逃がすために陰干しします。保管する際は、型くずれを防ぐために厚手のハンガーに掛けなおし、防虫カバーをして保管します。